効果や食品を解説（葉酸）。

葉酸の様々な効果を解説。

もっとも、代表的な葉酸の役割は、もちろん妊娠との関係です。
胎児の正常な細胞と作る為に必要で、妊娠初期（妊娠15週目まで）に不足すると無脳症や神経管閉鎖障害がおこるリスクが高くなるといわれています。
欧米諸国の研究によれば、1日あたり400μg（マイクログラム）摂取すれば、新生児の神経管閉鎖障害発症率が70％も下がることが明らかになっています。
また、妊娠時には、亜鉛、鉄分、カルシウム、ＤＨＡなども大切だと言われています。

葉酸の不足はホモシステイン（アミノ酸の一種）という物質の増加をまねくことがわかってきており、このホモシステインが、いくつか動脈硬化を誘発してしまう要因を抱えていることから、動脈硬化の予防に役立つと言われています。

ビタミンＢ１２と協力して、赤血球の生成に深くかかわっています。
葉酸の不足により赤血球の数が減少すると、赤血球のDNAのミスコピーを修正する働きも鈍ってしまい、巨赤芽球性貧血と呼ばれる悪性貧血を招きます。

脳内で全身に指示を出している神経細胞は、リン脂質に覆われていることにより正常な信号伝達が保たれてますが、リン脂質は活性酸素の影響で破壊されてしまうことがあります。
破壊されたリン脂質は、たんぱく質と結合して脳へと送られてきた葉酸の働きで、新たなに生成され神経細胞が補修されます。

日本においては、ビタミンＢ１２と葉酸のコンビが、 肺がんの前がん状態の気管支上皮の異形性を正常な状態に戻す効果があると、臨床試験のデータで確認されましたので、ガン予防に期待されています。

上手に摂取するために。

葉酸は８種類あるビタミンＢ群（ビタミンＢ１ 、ビタミンＢ２、ビタミンＢ６、ビタミンＢ１２、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン）の1つで、ビタミンＢ群はお互いに協力しながらより効果を発揮しますので、ビタミンＢ群をバランスよく摂取して下さい。

また、上記に記載しているとおり、その中でも特にビタミンＢ１２とは深い関係にあります。

葉酸を多く含む食品。

からし菜、ほうれん草、ブロッコリー、きなこ、海苔、わかめ、各レバーなどに多く含まれています。

ビタミンＡは妊娠期においても摂取量が変わらないため、各種レバーを摂取する際には過剰摂取にご注意下さい。

欠乏症や過剰症。

１日の推奨摂取量は妊娠する1ヶ月前から妊娠初期までは葉酸を１日あたり400μg（マイクログラム）、それ以外の方は、240μｇとされており、貧血（巨赤芽球性）や口内炎などが起こるとされています。
また、妊娠さんは胎児の先天的異常を引き起こすリスクが高くなります。

１日の上限量は1000μｇで、過剰摂取は、蕁麻疹、紅斑、かゆみ、呼吸障害などを引き起こすとされており、またビタミンB12欠乏症による神経症を進行させたり悪化させる危険性があると言われています。